旅エッセイです。
帰国して1週間後に、
気づいたこと。
プーケットから、
日本に帰ってきた。
今回の旅は、
楽しかったけど、かなり濃かった。
長いトランジット。
空港で寝たこと。
知らない場所で、バスを探したこと。
帰りの飛行機の中で、
私は本気で思っていた。
「もう、しばらく旅はいいかな」
「十分、満喫した」
「しばらくは日本でゆっくりしよう」
本当に、そう思っていた。
帰国してからは、
ちゃんと日本の暮らしに戻った。
冷蔵庫が空っぽだったから、
スーパーへ買い物に行って。
外に出たら、
秋の風が気持ちよかった。
「ああ、日本っていいな」
「今の季節、最高だな」
しみじみ、そう思った。
家でゆっくりする時間も、
やっぱり悪くない。
旅の余韻と、
日本の良さ。
その両方を、
じっくり味わっていた。
完全に、
落ち着いた旅人の顔をしていたと思う。
でも。
帰国して、1週間。
気がついたら私は、
航空券を検索していた。
「この日、安いな」
「ここ、行けるじゃん」
「乗り継ぎなら、こっちもありだな」
……。
いやいや。
私、ついこの前まで、
旅してたよね?
しかも、
けっこう大変な旅だったよね?
「もうしばらく旅はいい」って、
言ってたよね?
それなのに、
指はもう、次の日程を探している。
日本が嫌になったわけじゃない。
秋の風は、まだ気持ちいいし、
家で過ごす時間も、ちゃんと好き。
それでも、
なぜか、また行きたくなる。
旅の疲れは、
ちゃんと取れる。
でも、
旅に行きたい気持ちは、
全然消えてくれない。
もしかして私、
旅好きというより、
飛行機好きなのかもしれない。
いや、
どっちも好きなんだと思う。
たぶん。
日本もいい。
でも、また行きたい。
この矛盾した気持ちを、
私はたぶん、
これからも何度も繰り返す。
旅あるある。
帰ってきた直後は、
「しばらくいいかな」と思うのに、
1週間後には、もう次を探している。
これ、
旅あるあるだよね。
結局、
私はまたどこかの空港にいる気がする。

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