フランスパンを見かけるたびにふと思い出す味があります。
それはベトナムで食べた「バインミー」。 パクチーが苦手な私でも「もう一度食べたい」と思った、そんな出会いでした。
バインミーってなに?
「バインミー」は、ベトナムのサンドイッチ。 カリッと香ばしいフランスパンに、甘酸っぱいピクルスやお肉、パクチーなどがぎゅっと挟まれた、屋台の定番グルメです。
私はある日、なんとなく「バインミーを食べに行ってみたい」と思って、ベトナム・ホーチミン行きの航空券を手にしました。
この時の出発前のブログはこちら👇
行列に並んで、食べた一本のパン
実際に現地で訪れたのは、ホーチミンでも人気のバインミー屋さん。 昼時には地元の人や観光客でずらっと行列ができていて、「あ、ここは間違いないな」って直感で思いました。

私が注文したのは、1本68,000ベトナムドン(VND)、日本円で約390〜400円くらい(※2025年7月現在のレート)でした。
パンの長さはだいたい30センチほど。 フランスパン1本分とまではいかないけど、しっかりボリュームがあって、片手ではちょっと持ちづらいくらい。 私はお店の人にお願いして、食べやすいように半分にカットしてもらいました。

とにかく、まずパンが美味しい。 外側が驚くほどカリッカリで、噛んだ瞬間にふわっと小麦の香ばしさが鼻を抜けていく。 ああ、これぞフランスパンの醍醐味だ…と、感動。
そのパンの中には、ほんのり甘酸っぱいピクルスと、大根や人参のなますのようなシャキッとした野菜がぎっしり。 さらに、しっとりしたハムやお肉のフレークが重なるように挟まっていて、食べるたびに味が少しずつ変わるんです。
「えっ、こんなに色々入ってて、どうしてこんなにまとまるの?」って驚くほどバランスが絶妙で、 まさに、日本では味わえない“初めての衝撃”。
カリッと焼けたパンにかぶりついた瞬間、 ベトナムの湿った空気、バイクの音、道端から漂う香辛料の匂い—— あの街の熱気が一気に脳裏をよぎりました。
「私、今ベトナムで生きてる」って思えるほど、五感が一気に呼び覚まされるような一口。
バインミーは、ただのサンドイッチじゃなかった。 それは、旅そのものの味がぎゅっと詰まった“食べる風景”でした。
そして何より、「バインミーを食べに来た」という目的を自分の足で達成できたことが、嬉しかったんだと思います。
2ヶ月たっても残る、旅の余韻
ホーチミンの旅から、もう2ヶ月。
でも私、まだふとした時にバインミーを思い出すんです。 フランスパンをスーパーで見つけると、「今日バインミーっぽくしようかな」って。
特別な材料じゃなくてもいい。 うちに常備してある玉ねぎのピクルスを挟んでみたり、冷蔵庫にあるもので軽くアレンジしてみたり。 本場そのものじゃないけど、それで十分。
「おいしいな」って思いながら食べてると、ホーチミンのあの道の景色や、活気のある屋台の声までふっと思い出すんです。
心に残る旅って、こういうことなのかも
旅の思い出って、時間がたってもふわっと残ってるものなんだなって思います。
それは物じゃなくて、味だったり、香りだったり、ちょっとした風景だったり。 何かをきっかけに、自然と心に浮かんでくるもの。
バインミーをきっかけに出かけた旅。 思い出すたびに「ベトナム、また行きたいな」って思います。
旅は終わっても、まだ続いている
完璧じゃない「自作バインミー」を食べながら、 私は今日もちょっとだけ旅を続けています。
バインミーがくれた、旅の余韻と、小さな楽しみ。 これもまた、旅の魅力なのかもしれません。


バインミーを思い出してブログを書いてるうちに、 「あ〜、ベトナム行きたいな〜」って、また思ってしまった。
そんなときは、ついスカイスキャナーでフライト検索してみたりして。
もう、私にとっては “ベトナムに行く”か、“スーパーでフランスパンを買う”か、 それぐらいの気楽な選択肢になってます。笑
また、あの旅の続きに出かけたくなる。 やっぱり、旅っていいなあ。

コメント