
(撮影:tabi-fa)
これが「裂果(れっか)」です
ベランダで育てていたゴーヤが、黄色く色づいてきた。
朝、ツルから切り離し、気がつくと実の表面に細い亀裂が入り、
ゆっくりと割れていった。
最初は小さな裂け目だったのが、
昼過ぎには外皮が完全に割れ、中から赤い種がバーンと現れた。不思議な自然の瞬間に思わず見入ってしまった。

(撮影:tabi-fa)
これは「裂果(れっか)」と呼ばれる現象で、
熟した果実が自然に裂けて、種を外へ散らす植物のしくみ。
来年の命をつなぐための、自然のサインだ。
中の種のまわりには、赤く透きとおるゼリーのような部分がある。
この部分は「仮種皮(かしゅひ)」といって、
鳥などに食べてもらうためにほんのり甘くなっている。

chappii
この赤いところ、食べられるんだよ

tabi-fa
ほんとだ、少し甘い。ゴーヤの苦味の面影がまったくないね
外の黄色い果皮はもうやわらかく食用にはならないが、
仮種皮の甘みはほんの一瞬のご褒美のようだ。
自然の中で役割を終えた果実が、次の命へつなぐ。
🌱種の取り方と保存方法
裂けた実から種を取り出すときは、まず赤い仮種皮をぬるま湯でやさしく洗い落とす。
きれいに洗ったら、キッチンペーパーの上に広げ、日陰でしっかりと乾燥させる。
直射日光に当てると種が傷むので注意。
完全に乾いたら、封筒や紙袋などの通気性のある袋に入れて保管する。
ビニール袋は湿気がこもりやすいため避けよう。
保存場所は、湿気の少ない涼しいところがおすすめ。

chappii
こうして種を受け継げば、来春もまた発芽。
ベランダ環境に適応した“我が家仕様ゴーヤ”へと進化していくよ。

(撮影:tabi-fa)



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